
智慧の菩薩
文殊菩薩は大乗仏教において最も崇敬される菩薩の一尊であり、諸仏の超越的な智慧を体現する存在です。梵語の名「マンジュシュリー」は「美しく輝かしい者」を意味し、「マンジュシュリークマーラブータ」という別名は「永遠に若き文殊王子」を示しています。
智慧と学問を司る菩薩として広く信仰される一方、非人救済などの慈善的な側面も持ち、日本の真言律宗では慈母供養の象徴としても重視されました。その信仰は東アジアから中央アジアにいたる仏教世界に広く根付いています。
文殊菩薩は通常、無知を断ち切る炎の剣と、経典を載せた蓮華を手に持つ姿で描かれます。三昧耶形である青蓮華・利剣・梵篋は、いずれも悟りの智慧という本質を象徴しています。
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